先日、ミドルクラスのグレ竿を探していたところ、ある磯竿が目に止まりました。その名は…
ダイワ「AIR EVOLUTION(エアエボリューション)」。
名前が表す通り「軽さ」が特徴のダイワの磯竿で、2019年9月にはスーパーメタルトップ搭載のタイプも加わり、充実したラインナップとなっています。
今回はこのエアエボリューションについて、その特長・ラインナップを調査し、他の磯竿と性能を比較していきます。
※本記事ではアフィリエイトプログラムを利用しています。
エアエボリューションの特徴
出典:Daiwa
ダイワ エアエボリューションの特徴は、その抜きん出た「軽さ」にあります。
ダイワ公式ホームページにも以下のようにあります。
軽量コンセプトを形にした新設計。
フカセ釣りでは仕掛けの打ち直しやこまめなラインメンディングによりアングラーの腕にかかる負荷は想像以上である。そのようなコンディションで集中力を保つには少しでも軽いロッドの方が有利である。今回のテーマともいえる「軽量」を実現し、名実共にその名に相応しいシリーズとして登場させた。出典:Daiwa
「腕にかかる負荷は想像以上」とありますが、これは磯でのフカセ釣りを想像すると分かります。磯竿は一般的に、地磯やテトラなど足場の悪い釣り場での使用を想定して長めの設計になっており、フカセ釣りでは、コマセを撒くためにその竿を片手で扱う必要があります。
長い竿を片手で長時間支えることになるため、竿の自重がより顕著に腕の疲労に繋がることになります。
潮が速いと仕掛け投入のサイクルが早くなるため腕を酷使し、疲労で体か付いていかなくなったり、エサの付け替えが煩わしくなり手数が少なくなることが考えられます。
このように、磯竿にとって「軽さ」は非常に重要な要素。エアエボリューションはその軽さに注力し、手返しのサイクルを保つことで機会の損失を最小限に抑え、釣果アップを狙うロッドです。
採用されているテクノロジーとしては
- 「X45」ブレやネジレに強いブランクス構造。
- 「V-JOINT」節でのパワーロスを防ぎスムーズな曲がりを実現するバイアス構造
- 「MEGATOP」しなやかさで食い込みをサポートするカーボンソリッド穂先
- 「スーパーメタルトップ」感度抜群の超弾性チタン合金穂先(SMTモデルのみ)
- 「HVFナノプラス」パワーと粘りを兼ね備えたブランクス素材
- 「トーナメントホールドシート」快適なグリップ
- 「C-IMガイド」軽量なカーボン強化樹脂フレームガイド
- 「TC-IMガイド」軽量なカーボン強化樹脂とチタンのハイブリッドタイプガイド
などがあります。(引用:Daiwa)
ブランクスはもちろんですが、リールシートやガイドでも軽量化を意識して作られているようです。
エアエボリューションのラインナップ
ダイワ エアエボリューションのラインナップは以下のとおり、メガトップ搭載の12モデル、スーパーメタルトップ搭載の4モデル、計16モデルと豊富です。
エアエボリューション | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
出典:Daiwa ※上表は横にスクロールできます。
1.5号5.3mのモデルで自重186gと、ダイワの磯竿最高クラスの軽さを誇ります。
以下では、主なモデルをピックアップしご紹介します。
チヌにも対応の1-52SMT
1-52SMTはスーパーメタルトップを搭載したエアエボリューションシリーズの新モデルで、チヌにも対応できる柔らかさを備えたモデル。
1号の細いハリスに対応し、軽い仕掛けで違和感なく魚を食わせることができます。
また、なんといってもスーパーメタルトップの感度の高さが特徴。個人的には、穂先でアタリを取るウキなしのダンゴ釣り(紀州釣り)で使ってみたいなと思いました。
口太・尾長に幅広く対応する1.5-53
ダイワ エアエボリューションシリーズで口太・尾長に幅広く対応できるモデルが1.5-53。
当初グレ竿を探していた私が一番惹かれたのがこのモデル。チヌ専用竿は既に持っているので、グレ用にやや先調子の竿が欲しいと思っていましたが、
この竿の曲がりはやや胴よりの先調子。グレに根に入られるのを防ぎながらも、胴でしっかり勢いを吸収してくれそうです。
尾長も想定すると1号ではパワー的に心もとない。ただしエアエボリューション最大の魅力である「軽さ」は活かしたいのであまり号数は上げたくない。とすると、1.5号が落とし所かなと。エアエボリューションシリーズで最もバランスに優れたモデルかなと思います。
他の磯竿との比較
ダイワ エアエボリューションを、他の磯竿と比較してみます。今回はやはりこの竿の魅力である「軽さ」に焦点を当てて比較したいと思います。
ダイワ製の磯竿と比較
まずはエアエボリューションと、ダイワ製の他の磯竿とで比較してみます。
1.5号5.3mタイプのダイワ製の磯竿同士では以下のとおり。
名称 | 自重(g) | 価格(円) |
エアエボリューション | 186 | 37,400 |
トーナメントISO AGS | 200 | 90,900 |
制覇エアマスターAGS | 180 | 74,800 |
メガディスAGS | 205 | 56,500 |
波濤 | 203 | 30,500 |
リバティクラブ磯 | 215 | オープン |
こう見ると、エアエボリューションの自重は、軽さを極めた上位モデル「制覇エアマスターAGS」には劣るものの、「トーナメントISO AGS」「メガディスAGS」等の上位モデルと比較しても7~10%程軽量となっています。
2021年2月リリースの新「波濤」が、旧モデルからかなり軽量化しており、価格の割にお得感がありますが、それでもエアエボリューションの軽さは際立って見えます。
他社の磯竿と比較
次に、エアエボリューションと他社の磯竿とを比較してみます。1.5号5.3mのタイプを並べてみると以下のとおり。
メーカー | 製品名 | 自重(g) | 価格(円) |
ダイワ | エアエボリューション | 186 | 37,400 |
がまかつ | がま磯アルデナ | 200 | 49,500 |
シマノ | ラディックス | 192 | 30,500 |
シマノ | ベイシス | 195 | 75,000 |
このように、他社の磯竿と比較しても、その軽さは一目瞭然です。
エアエボリューションで攻めまくれ!
以上、ダイワの磯竿「エアエボリューション」でした。まとめると、
- 特徴は磯竿最高クラスの「軽さ」
- オススメモデルはバランスの良い1.5-53
- 他の上位モデルより軽い
というところでしょうか。
この軽快な竿により手数を増やし、攻めの釣りを展開することができるはず。
磯竿はエサ釣りでは「基本の竿」とも言える、釣り師なら必ず持っておきたい竿ですので、是非良いものを選んで欲しいと思います。そしてこの記事が、その良い磯竿選びの参考になれば幸いです。
なお、以下の記事でその他の磯竿についても価格帯別にオススメを紹介していますのでご参考まで。
フカセ釣りには、長くて柔らかな「磯竿」が必要です。磯竿は、堤防や磯でエサ釣りをする際の基本の一本となり使用頻度も高いので、ある程度品質の良いものを所持しておきたいところ。私もフカセ釣りが好きで、これまで多くの磯竿を使用してき[…]