先日親戚から、ワカサギ用の竿を購入したいと相談を受けました。
このところ親戚ぐるみで釣りに行くことが多くなり、年末年始に実家に帰ると、親戚一同20名程で行う「新年ワカサギ釣り大会」が恒例行事。
道具を毎回レンタルすると高くつくから購入したい!でも、どんな竿を買ったらいいかわからない…とのこと。
確かに、ワカサギ用の竿の種類は豊富で、SHIMANO(シマノ)、DAIWA(ダイワ)などの大型メーカーはもちろんのこと、PROX、宇崎日新など比較的小規模のメーカーも含め様々なメーカーがリリースしており、さらにそれぞれのメーカーでも数種類の製品を揃えているため、製品数はかなりの数にのぼります。
どんな竿をオススメするかは、予算、使用者の経験値、釣り方などによりますが、新たにワカサギ専用竿の購入を検討している親戚の状況を整理すると
- 手漕ぎボートからワカサギを釣りたい
- コスパ重視(レンタルするより買って安く済ませたい)
- 何かしらの釣り経験があるが、ワカサギ釣りは初心者
今回は、このような方のニーズに合わせたワカサギ竿(ロッド)について、私のおすすめをご紹介したいと思います。
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ワカサギ用釣竿の長さ
ボートでワカサギを狙うための竿を選ぶ際、まず迷うのが「長さ」。そこで一般的に使われるものを以下の3タイプに分類してみました。
- ワカサギ専用竿 長竿(1.0m以上)
- ワカサギ専用竿 短竿(60cm以下)
- トラウト用ルアーロッド(1.8mほど)
結論から申し上げると、この中での私のオススメは、
「ワカサギ専用竿 長竿(1.0m以上)」
このような製品です。
おすすめの理由を以下で説明します。
長いワカサギ竿のメリット
なぜ長いワカサギ専用竿がオススメなのか、まずはメリットをまとめてみます。
タナを広く探ることができる
長い竿の一番の利点は、ワカサギのいるタナを広く探ることができる点です。
長い竿を使えば、その分長い仕掛けを使うことができます。例えば竿の長さが1mなら、仕掛けも最低1mまでのものはセットできるので、60cm程の一般的な長さのワカサギ用仕掛けと比べると約2倍の範囲でワカサギを待つことができるということです。
更に、竿が長い分だけ仕掛けの上下幅も大きくなるため、誘いの範囲も2倍になります。
魚群探知機を使うならワカサギのいるタナがわかるため、そこまで広く探る必要はありませんが、コスパ重視のワカサギ釣りですから、魚探は使用しないものと想定すると、タナを広範囲で探ることは釣果を伸ばす上で非常に重要なポイントと言えます。
高い集魚効果が期待できる
上記の「タナを広範囲で探る」ことと似ていますが、仕掛けを長くして餌をたくさん付けることで集魚効果も高まります。
ワカサギは目が悪く、嗅覚で餌を探すらしいです。
実際、白さしとラビットウォームを比較すると、見た目は似ていますが明らかに匂いの強いラビットの方が食いが良いです。
餌をたくさんつければ、その分匂いも強くなり、魚を寄せる効果が高まるはずです。
一度にたくさん釣り上げられる
竿が長く、仕掛けも長ければ、その分針の数も多くなり、一度にたくさんのワカサギを釣り上げることができます。
ワカサギ釣りをする人なら、10連掛け、12連掛けの鈴なりフィーバーを一度は夢見るだろうと思います。
私も以前、宮内庁に献上すると言われる芦ノ湖のデカわかさぎを12連で掛けたことがありますが、あの時の興奮はいまだに鮮明に覚えています。
ワカサギの鈴なりは釣り人のロマンです。そして、初心者でも以外と簡単に実現できます。皆さんにも是非一度、あの興奮を味わっていただきたいと思います。
長いワカサギ竿のデメリット
竿が長いことによるデメリットも当然あります。最近、長いワカサギ竿の流通量が減り、短い竿が主流になっているのも、以下のデメリットが要因でしょう。
ライントラブルを起こしやすい
竿が長く、仕掛けが長いと、当然お祭りのリスクも高くなります。針が10本にもなると、餌をつける間に別の針を衣服などに引っ掻けてしまう…など扱いにくく、更にワカサギが釣れると針を外す際に暴れますので、更に祭りしやすくなります。
餌の付け替えに時間がかかる
長い竿で長い仕掛けを使用した場合、針の数が多くなり、それに比例して餌の付け替えにかかる時間も長くなります。
ワカサギ釣りは手返しが非常に重要。いかに頻繁に餌を変え、または釣れたワカサギを素早く針から外し、絶え間なく誘いを入れられるかが肝です。
要は、長い時間、できるだけ新鮮な餌を水中に漂わせて誘いを入れられるかが釣果を分けます。
長い竿がおすすめではあることに変わりはないのですが、このデメリットは、ことのほか釣果に大きく影響します。
これについては、経験を積んでなるべくスムーズに餌を付け替えられるように馴れていくしかありません。
寒い中での釣りですので、手先がかじかんで思うように動かなくなることもあります。しっかり防寒対策し、特に指先は常に暖めておきましょう。
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竿のブレが大きくなる
ワカサギの竿は非常に柔らかく作られています。そのため、すこし腕を動かしただけで、その揺れが仕掛けに伝わってしまったり、風の影響を受けてぶれてしまったりします。
誘いのような動きになればよいのですが…風の強い日は公魚の魚信も取りづらく、短い竿をに比べて不利になります。
合わせが効きにくい
ワカサギ釣りで釣果を伸ばすために重要なのがアタリに「合わせ」を入れること。
短い竿の場合、竿先を下に向けて「グッ」と素早く引くことで確実に合わせを入れることができますが、長い竿の場合、柔らかい竿が力を吸収してしまうのでなかなか思うようにかけられません。
おすすめできない製品
さて、ここで私が個人的におすすめしたくない製品を、失敗談を交えてご紹介しておきます。
それは、竿と糸付きリールが一緒になっている、いわゆる「セット物」。
例えばこのような商品…
もし竿とリールを別々に揃えようとすると、ワカサギ専用の竿と、それに適合するリールの選定、さらにそのリールに適したラインを巻かなければならず、それなりの知識が必要になります。
その点、上記のようなセットものは、「ワカサギ用」とわかりやすく表記されており、竿・リール・糸の適合性を考える必要もありません。それでいてこの破格。初心者なら飛び付きたくなりますよね。
リール付きのワカサギ竿をレンタルすると1000円程かかりますが(お店によりけりですが)、この価格なら2回の釣行でもとがとれます。
しかし、この手のセットものは、本当に壊れやすいです。特にリールがひどい…。
私の親戚が購入したワカサギ用竿・リールセット3つのうち、なんと2つが初日に壊れました…。
壊れたのはともにリール。釣り中にラインがスプールの隙間に食い込み使用不可能になったものが一つ、クラッチが折れてしまったものが一つ。当日はやむなく竿とリールを使わず手釣りで対応。(これが実は結構釣れてしまったことはさておき…)安物買いの銭失いとは正にこのこと。
セットもの全てを検証したわけではないので、中には高品質の商品もあるのかもしれませんが、多少お金を出してでも、竿とリールは別々に揃えた方が無難だと思います。
長いワカサギ竿をオススメする理由まとめ
ボートでのワカサギ釣りにおいて、ワカサギ用専用竿(長竿)をオススメする理由を、以上の内容から整理すると
- タナを探る範囲の広さ
- 集魚力の高さ
- 竿一本あたりの捕獲数の多さ
に大きな利点があり、初心者がコスパ重視で使用するなら、合わせづらさなど他のデメリットを差し引いても分があると川馬は考えています。
長い仕掛けとあわせて使い、夢の14連掛けを目指して下さい!!
ただ、更に釣果を伸ばしていくためには「合わせ」と「手返し」が重要になってきますので、上級者に長い竿は不向きかもしれません。
コストはかかりますが、最終的には短い竿+電動リールを二刀流するのが「合わせ」「手返し」「探りの範囲」全ての面で有利になるかと思います。
なお、ワカサギ釣りにハマってきたら次に欲しくなるのが魚群探知機。
皆さんは「luckylaker(ラッキーレイカー)」の魚群探知機をご存知でしょうか。ワカサギ釣りなどのボート釣り等に対応する有線タイプはもちろん、陸からの遠投にも対応する無線タイプのラインナップもあり、価格の割りに高機能と巷の評価も[…]
魚群探知機を導入するなら、はじめから短い竿でもいいかなと個人的には思います。
以上、皆さんのワカサギ竿選びの参考になれば幸いです。