海釣りに必要な道具は「釣竿」と「リール」だけではありません。他の細々した小物が意外と大事。
ただその中には、釣りに「必要不可欠」なものもあれば、「あったら便利」程度のものあり、その重要度が分かりにくかったりします。
特に釣り未経験の方や初心者の方に、その重要度を踏まえた釣り道具の選定は難しく、あれもこれもと買っていくうちに出費がかさんでしまうなんてこともあるのではないでしょうか。
そのような方が釣り道具を揃える際、トータルの予算感を俯瞰しつつ、個々の重要度を踏まえて選ぶことができれば失敗しないはず。
そこで今回は、海釣りに必要な道具について、その重要度や予算などを踏まえて分かりやすくまとめました。
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海釣りに必要な道具一覧
竿やリールをはじめとした、海釣りに必要な道具について、用途・重要度・予算を簡単に確認できるよう一覧にまとめました。
ここでは、初心者~中級者が海(堤防)でエサ釣りをする際に使用するものを想定してあげていきます。
エサ釣りでなくルアー釣りについて知りたい!という方は以下の記事を参考にしてみてください。
海のルアーフィッシング、最近流行ってますよね。中でも、金属のルアー(ジグ)を使って陸から青物等を狙う「ショアジギング」が特に人気を集めています。しかし、そのショアジギングに必要な道具を調べると、なんだか色々複雑。ネット上にも[…]
名称 | 用途 | 重要度 | 予算(円) |
釣竿 | 魚を釣る | 3,000~10,000 | |
仕掛け(糸付き針) | 魚を釣る | 1,000程度 | |
リール | 糸をまく | 3,000~10,000 | |
バケツ | 水を汲む等 | 500~3,000 | |
玉網 | 魚を掬う | 4,000~10,000 | |
ペンチ | 針はずし等 | 500~3,000 | |
クーラーボックス | 魚を持ち帰る | 3,000~30,000 | |
ハサミ | 魚を締める等 | 500~3,000 | |
タオル | 手拭き等 | 100~300 | |
ビニール袋 | ゴミを入れる | 0 | |
ライフジャケット | 命を守る等 | 3,000~30,000 | |
糸切りハサミ | 仕掛け等切る | 500~3,000 | |
釣り道具箱 | 釣具の整理 | 100~5,000 | |
帽子 | 頭の保護等 | 500~10,000 | |
サングラス | 目の保護等 | 2,000~30,000 |
以上、タックルから小物まで計15点について、5段階評価で重要度を表記し、予算金額をまとめました。以下でそれぞれ簡単にご紹介します。
重要度4.5以上!絶対に必要な道具
釣りで絶対に必要な道具は「竿」と「仕掛け」。とりあえずこれを準備しなければ釣りは始まりません。
釣竿
釣竿は言うまでもなく釣りの必需品。まあ厳密に言うと釣竿を必要としない釣法もありますが、少なくとも海の堤防・磯釣りには不可欠な釣具です。
堤防・磯メインで使用する場合、長い仕掛けにも対応でき、足下の岩場やテトラの根掛かりを避けることができる少し長めの竿が適しています。
「シマノ ホリデー磯」はコスパの高い初心者向けの釣竿で、堤防のエサ釣りをメインに楽しむ方にオススメです。詳しい情報は以下の記事にまとめていますのでご参考まで。
シマノ「ホリデー磯(holiday ISO)」は、海釣り用の入門竿として、初心者を中心に多くの釣り人に使用されている、超人気釣竿です。私が初めて購入した磯竿も「ホリデー磯」で、当時から人気でしたが、もう10年以上前の話になるので相当[…]
仕掛け
仕掛け(針付き)も釣りの必需品。これがないと話になりません。
仕掛けと一口に言っても、ターゲットや釣り方に応じた様々なものがありますが、はじめは海の堤防釣りで人気の釣り方「サビキ釣り」の仕掛けが無難。複数の針がついた糸に錘とカゴ(コマセ袋)を付けた仕掛けで、初心者にはそれらが全てセットになった上記のような商品が分かりやすいかと思います。
また、この仕掛けを使って初心者でも簡単に魚が釣れる方法を以下の記事で紹介していますので参考にどうぞ。
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リール
海釣りで初心者・子供が使用するビギナー向けリールをお探しなら、「ダイワ(DAIWA) ワールドスピン」がおすすめです。このワールドスピンは、私が子供用に初めて買ったリール。値段のわりに丈夫で、今でも家族釣りで大活躍しています。[…]
重要度4.0以上!無いと困る道具
バケツ
バケツは、海水を汲んで手などを洗ったり、魚の生け簀として使ったりします。また水を入れなければ小物入れ代わりに使えたりと、なにかと重宝する道具の一つです。
魚やエサを触ったギトギトの手で釣りをするのは気持ち悪いので、バケツで水が汲めないと非常に不便です。私は毎回の釣行で2つ持参していきます。
玉網
玉網も無いと困る釣具の一つ。というか、これを持っていかないということは、その時点で大物を釣り上げることを諦めているようなものです。
堤防や磯のエサ釣りでは、2号程度の比較的細いハリスを使います。そこで仮に40cm級のチヌをかけたとしたら、抜きあげる事は難しいでしょう。魚の重みで糸が切れてしまいます。
玉網はいい値段がする割に活躍の場が少ない、というか初めのうちはほぼ使わないと思います。ただ、買わずにいるといざ大物をかけたとき、それはもうトラウマになるほど後悔します…。
私も一度、子供と行ったとある海釣り公園で、(おそらく)大ダイを足下まで寄せましたが、玉網を忘れ、周りの人に借りる勇気もなく、そのまま抜きあげようとして…ばらしてしまったことがあります。
あのとき踵を返し海底へ消えていった巨魚の尾びれは、今も脳裏に焼き付いて離れません…その日から、例えファミリーフィッシングであっても必ず玉網を持っていくと決めました。
ペンチ
クーラーボックス
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ハサミ
ハサミは主に魚を締めるために使いますが、糸や仕掛けの袋を切ったり何かと重宝します。
それなりの大きさの魚が釣れたら、必ず血抜きをして持ち帰りたいところ。きちんと締めた魚の美味しさはスーパーのそれとは比較になりません。
ハサミがあれば、魚のエラをチョキっと切るだけで簡単に血抜き出来ますので、忘れずに持っていきましょう。
タオル
タオルは、手や道具を拭いたり、魚をつかむ際などに使用します。地味ですが、忘れるとかなり困ります。
使い古しの布切れでもなんでも構わないので、使い捨て用に必ず持っていきましょう。
重要度3.0以下!あると助かる道具
以下では、持っていなくても釣りをするのに支障はありませんが、あると助かる、または備えておくとよい道具を挙げます。
ライフジャケット
糸切りハサミ
釣り道具箱
釣り道具箱もあると便利です。道具の整理により作業効率があがり、釣果のアップにもつながると思います。
用途にあった大きさのものを選びましょう。100円ショップなどでも探せると思います。
帽子
帽子はケガの防止のためにも極力着用しておきたいところ。釣り場にもよりますが、混み合う堤防等ではルアーが飛んできたり予期せぬ事故が発生する場合もあります。
なお、真夏や真冬になると熱中症や防寒対策のために帽子は必需品になってきます。特に夏の釣り場は過酷で、命を守るためにも必ず帽子を着用すべきです。
夏の釣りにオススメの帽子については以下の記事にまとめましたのでご参考まで。
夏の釣りには、強い日差しから守ってくれる「帽子」が今や欠かせないアイテムです。日除けのない炎天下で帽子を被らず長時間釣りを続けるなら、帽子には高い機能性を求めたいところ。そして私がとにかく機能性を突き詰めて釣り用の帽子を模索[…]
サングラス
皆さんは「サイトマスター」という釣り専用のサングラスをご存知でしょうか?…その前に、そもそも釣りでサングラスをかける派ですか?私は釣りを初めて30年以上になりますが、実は釣りでサングラスをかけるようになったのはつい最近のこと[…]
釣り道具を揃えるための総予算
以上の釣り道具をゼロから準備する際の総予算、つまり海釣りを始める際に生じるイニシャルコストについて、以下の3つのケースでシミュレーションしてみます。
予算を最小限に抑えたい場合
予算を最小限に抑えたい場合のイニシャルコストを考えていきます。全ての釣具・小物類をなるべく安いもので揃えていくと、だいたい下表の金額程度になるはずです。
名称 | 予算(円) |
釣竿 | 3,000 |
仕掛け | 1,000 |
リール | 3,000 |
バケツ | 500 |
玉網 | 4,000 |
ペンチ | 500 |
クーラーボックス | 3,000 |
ハサミ | 500 |
タオル | 100 |
合計 | 15,600 |
「ライフジャケット」「糸切りバサミ」「釣具箱」「帽子」「サングラス」は省き、その他の必要な道具は全てなるべく値段の安いものを選んだとして、合計15,600円程になりました。
安いものと言っても、使って即壊れるような低品質なものは避けて考えています。例えばリールは大手釣具メーカーSHIMANOのワールドスピン(道糸付き)で3000円程を想定しています。
安かろう悪かろうといいますが、金額と品質がつりあっている前提で考えると、上で提示した金額程度のものを選べば粗悪品は少ないはずです。何度も使用できることを考えると許容できる金額ではないでしょうか。
コスパを考慮しバランスよく選ぶ場合
次にコスパを考慮しバランスよく釣具を選定した場合のイニシャルコストを考えていきます。
コスパを考慮するとは例えば…1000円で機能性50点のものを選ぶより、1200円で機能性100点のものを選んだ方が得!というような考え方で、釣具・小物を選ぶと以下の通りです。
名称 | 予算(円) |
釣竿 | 10,000 |
仕掛け | 1,000 |
リール | 3,000 |
バケツ | 500 |
玉網 | 4,000 |
ペンチ | 500 |
クーラーボックス | 15,000 |
ハサミ | 500 |
タオル | 100 |
糸切りバサミ | 1000 |
釣り道具箱 | 300 |
合計 | 35,900 |
質の良いものを私の独断と偏見に基づき選定し、竿はユーザーからの満足度の高い「シマノ ホリデー磯」、クーラーボックスは「ダイワ ライトトランクα GU」あたりをチョイスすると、合計は約36,000円程になりました。(各製品は前述の道具別の説明で紹介済。)
釣りの経験がない方にはちょっと勇気が必要な金額かもしれませんが、大事にすれば10年以上使えると思いますので、長いスパンで考えると割安だと思います。
高機能な釣り道具を揃えたい場合
高機能な釣り道具を揃えたい場合のイニシャルコストは以下の通りです。
名称 | 予算(円) |
釣竿 | 10,000 |
仕掛け | 1,000 |
リール | 10,000 |
バケツ | 3,000 |
玉網 | 10,000 |
ペンチ | 3,000 |
クーラーボックス | 30,000 |
ハサミ | 3,000 |
タオル | 100 |
糸切りバサミ | 3,000 |
釣り道具箱 | 5,000 |
帽子 | 10,000 |
サングラス | 30,000 |
ライフジャケット | 30,000 |
合計 | 148,100 |
初心者であれば、竿は前項で紹介した「ホリデー磯」より上を選ぶ必要はないでしょう。リールはもう少しグレードをあげた方がよいので1万円前後のスピニングリールを想定。サングラスやライフジャケット、その他の小物もハイグレードな物を選ぶと、合計約15万円。
さすがに始めから全てここまで揃える気はおきませんが、釣りを始めて色々こだわりだすと、これくらいは投資することになるという一つの目安にはなるのではないでしょうか。
もちろん、ターゲットによって必要なタックルや仕掛けも変わってきますので、これ以上にお金がかかってくると思います。中には一本40万円する竿なんかもありますしね。上を見たらキリがありません。
「あなたは釣り竿にいくらお金をかけられますか?」私だったら、一本、四万円~五万円が限度です。…ごくごく普通のサラリーマンですし…子供の学費とか生活費とか、色々考えると…。私が趣味に使えるお金なんてほんの僅かです。だから時間を[…]
釣り道具は重要度と予算を踏まえて選ぼう
以上、海釣り(堤防釣り)に必要な道具についてまとめました。ご紹介したように「重要度」と「予算」を意識すると、計画的かつ効果的に釣り道具を揃えていくことができると思います。
あとは財布の紐と相談しながらご自身の熟練度に応じて検討してみてください。
この記事が皆さんの道具選びの参考になれば幸いです。