最近、子供とエリアトラウトを楽しむ機会が増えました。
長男長女ともに、海のエサ釣りで竿の取り回しが上手になってきたので、そろそろルアーも扱えるかなと、管理釣り場に連れて行ったところ、その魅力に取り憑かれたようです。
我が家がエリアトラウトで使うルアーは専らスプーンが主体。ですが所持数が少なく、しばしば子供達の間で取り合いになることもありました。
そこで、まとまった数を補充しようと思ったのですが、一個数百円のスプーンも大量に買うとかなりの金額に…。
そこで、格安のスプーンを自分達で塗装したら、財布に優しい・面白い・取り合いもなくなるかもで一石三鳥では!?と思い立ったのでした。
ということで今回は、お手軽かつリーズナブルにスプーンを塗装したい方へ、エリアトラウト用のスプーンを素材に、格安スプーンの選定、スプーンの塗装方法の紹介と、それを使った釣果を報告したいと思います。
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格安スプーンの選定
まず、素材となるスプーンを選定します。
エリアトラウト用のスプーンをネットで探したところ、私の調べる限りで最安の製品がこちらでした。
30枚入で1000円。一枚33円と激安です。しかしネックなのが大きさ。3.5gとちょっと大ぶり。繊細なエリアトラウトの釣りでは、もう少し小ぶりなスプーンが主体です。
もう一回り小さめの2.5〜3gだとこちら。
16枚入で1590円。一枚100円です。ちょっと高くなりますね。元からカラフルなので色を塗るのも少しもったいない感じがします。
更に1〜2g程度のサイズに絞ってさがしてみるとこちら。
10枚入で750円。1枚75円。夜光マイクロスプーンで、こちらは安くて塗装しがいがありそう。1番のおすすめです。
ちなみに私が素材として選んだのは上記3つではなく、100円ショップ「DAISO(ダイソー)」のスプーン。
2枚で110円なので1枚55円。針とリングが不安なので交換した場合、トータルコストは一枚あたり約100円程度になります。
カラーは「からし・シルバー」と「オリーブ・ゴールド」のニ種類。
私は裏面に元のシルバーを活かしたかったのでこちらを購入しました。
スプーンの塗装方法
ではここで、なるべく安くかつ手軽に釣り用スプーンを塗装する方法をご紹介します。
スプーンの塗装に必要なもの
スプーンの塗装に必要なものは以下の通り。
サーフェイサー
塗装は下地づくりが重要です。塗料のノリを良くするためにも、サーフェイサーできちんと下地を作りましょう。オススメはこちら。
塗料
釣り用スプーンの塗料はラッカースプレーを使用します(水性ではないもの)。
ラッカー塗料の特徴は以下の通り。
- 水に強い
- 発色がよい
- 速乾性が高い
- 塗膜が強く傷に強い
このような特徴から、釣り用ルアーにも適した塗料だと思います。
私は以下の2種類を使っています。
1つ目はDAISOのラッカースプレー。
4色買っても440円。安さが魅力ですね。今回は「マットブラック」「ブラウン」「アイボリー」「レッド」の4色を用意しました。
2つ目はタミヤカラースプレー。
こちらはサーフェイサーと同様に、プラモデルの塗装で私が愛用している製品。吹き出す塗料がきめ細やかで、DAISOのスプレーよりはるかにキレイに仕上がります。400円と高めですが、お気に入りの色はこちらで揃えたほうがいいかもしれません。
仕上げ塗料
コーティングのため仕上げ塗料を使います。今回使用するのはこちら。
Mr.スーパークリア つや消し。「光沢」か「つや消し」かで仕上がり方が全く違うので、ニ種類持っていたほうがバリエーションが広がります。
500円〜600円程度ですが、非常に品質が良い信頼できる製品です。仕上材を使わない手もありますが、塗膜の保護だけでなく仕上がり方もだいぶ変わってくるので用意したいところです。
ルアー塗装スタンド
ルアー塗装スタンドは、塗装したスプーンを乾燥させるために使います。こんな感じで自作しました。
小さなダンボール箱に爪楊枝を指しただけです。この爪楊枝に、塗装後のスプーンをかけて乾燥させます。爪楊枝の根本は糊で補強しておいたほうがいいかもしれません。
ピンセット・新聞紙・ゴム手袋
その他の小物として、ピンセット、新聞紙、ゴム手袋を用意します。
ピンセット・ゴム手袋はDAISOなど100均の安いものでOK。ゴム手袋は薄手の使い捨てタイプを使います。
スプーンの塗装手順
釣り用スプーンの塗装手順を紹介します。大まかな手順は以下の通りです。
- 針を外す
- 下地を塗る
- 塗料を塗る
- コート材を塗る
- リング交換・針の装着
以下、ポイントをかい摘んで説明します。
下地を塗る
上記②の、スプーンの針を外したあと下地を塗る工程の詳細説明です。
タミヤのサーフェイサーを使っていきます。
一枚ずつ塗った方がキレイに仕上がるのですが、今回は手間を省くため、20枚まとめて塗りました。
こんな風にスタンドにセッティングし、サーフェイサーを吹きかけていきます。
意外とキレイに、万遍なく塗ることができました。ちなみにリングは後で取り替えるので塗ってしまって問題ありません。
また、片面だけ塗りたい場合は、このように予めマスキングテープを貼っておけばOK。
1時間待てば完全に乾燥します。
塗料を塗る
上記③の、スプーンに塗料を塗る工程の詳細説明です。
ラッカー塗料は上記で紹介したダイソーのラッカースプレーと、タミヤカラーのラッカースプレーを使います。
片手にゴム手袋をはめてピンセットを持ち、スプーンをつまみながら、もう片方の手でスプレーする、という方法で塗っていきます。
塗装のコツは以下の通り。
- 20〜30cmほど離して吹きかける
- 初めの吹き出し、最後の吹き終わりはスプーンにかけない
- スプレーを横に動かしながら、途中にスプーンを通過させる感覚で、色々な角度から数回かける
- 塗り過ぎに注意。ムラになります。足りないかな?くらいが丁度よいです。
塗り終えたら一枚ずつスタンドに引っ掛けて乾かします。
こちらも1時間程待てば完全に乾燥します。
こちらがタミヤカラーで塗ったスプーン。ムラもなくとてもキレイに塗れました。
こちらはダイソーのラッカースプレーで塗ったスプーン。私の塗り方が下手なせいもありますが、色ムラが出てしまいます。噴射量が多いので、ルアーのような小さなものにきめ細やかに塗るには不向きと感じました。まあこれはこれでアクセントになってアピール力に繋がったりするかもしれません。
コート材を塗る
上記④の、スプーンにコート材を塗る工程の詳細説明です。
塗り方はラッカースプレーと同じ。一枚ずつピンセットでつまんでスプレーを吹きかけます。
同じようにスタンドに引っ掛けて乾燥を待ちます。
ちなみにコート材は、塗膜の保護はもちろん、仕上がりの色味にも大きく影響します。
左がコート材使用前、右がコート材使用後のスプーンです。つや消しのコート材を使用しましたが、その差がはっきりと分かると思います。
つや消しだけでなく、つやありも用意しておきたいですね。
塗り終えるとこんな感じ。色に奥行きが出て見栄えがよくなりました。
またスプーンはその用途を考えると、塗膜保護のためにもコート材は使ったほうが良いと個人的には思います。
自塗りスプーンは釣れるのか検証
さてそもそも、自分で塗ったスプーンは釣れるのでしょうか?釣れないルアーを作っても仕方ありませんのでここで検証しておきたいと思います。
今回は、関東で人気の管理釣り場「ベリーパークinフィッシュオン!王禅寺」に行ってきました。
結果は上々。真夏の渋いコンディションで、全く釣れていない方もチラホラいらっしゃる中、一時間半で4匹釣れました。
釣れたルアーがこちら。
左から
- タミヤカラー ガンメタル
- ダイソーラッカースプレー ブラウン
- ダイソーラッカースプレー ベージュ
- タミヤカラー メタリックオレンジ
タミヤカラーの2つで釣れたのは嬉しかったですね。ミニ四駆の塗料がこんなところで活躍するとは。
メタリックオレンジに食い付きが良かったのは、餌のペレットと色が似ているからか?…じゃあ次はオレンジとブラウンの2色塗りもやってみようかな…と創作意欲を掻き立てられます。
とにかく、自塗りスプーンがしっかり釣れることは検証できました。
安く手軽にルアーを塗装しよう!
以上、釣り用のスプーンを安く手軽に塗装する方法と、その自作(自塗り)スプーンの釣果について紹介しました。まとめると、
- 素材のスプーンはネットでまとめ買いまたはダイソースプーンが○
- 重要な下地作りはタミヤのサーフェイサーが◎
- ダイソーのラッカースプレーは安価で○
- キレイに塗りたいならタミヤカラーのラッカースプレーが◎
- 仕上材は「つやあり」と「つや消し」のニ種類あるとバリエーションが広がる
- 自塗りスプーンでも問題なく釣れる
以上です。
自分でルアーを製作すればこれからの釣りがもっともっと楽しくなるはず。それを使って釣り上げたときの喜びもひとしおです。是非お試しください。
この記事が皆さんのフィッシングライフの充実に繋がれば幸いです。