蟹の種類って何種類存在するかご存知でしょうか?
私も魚屋などで、しばしば見慣れないカニに遭遇することがあり以前から気になっていましたが、蟹(カニ)の種類は世界で8000種類以上にのぼると言われます。
その中で食べられるカニの種類はかなり少ないようですが、タラバやズワイだけではありません。
そこで今回は、カニの種類を一覧に整理すると共に、美味しいカニについて種類別に旬や値段を調査したいと思います。
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カニの種類一覧
カニの種類について調べてみたところ、世界のカニの種類は8000種以上、日本に生息するカニは1000種類以上との情報が有力そうです。
その中で、日本で食べられる美味しいカニの種類を一覧にまとめると以下の通り。
名称 | 味の特徴 | 価格(kg/円) |
タラバガニ | ボリューミーで旨味・甘みあり | 高 5,400 |
ズワイガニ | 旨味・甘み豊か | 中 3,700 |
毛ガニ | かに味噌が濃厚で絶品 | 高 7,000 |
花咲ガニ | 特有の甘みあり | 高 |
ワタリガニ | 旨味豊富で味噌も美味 | 中 2,700 |
紅ズワイガニ | 甘みが強くジューシー | 低 |
クリガニ | 味噌が毛ガニ並みに美味 | 低 |
タカアシガニ | 甘みがありボリューミー | 高 |
タラバガニ、ズワイガニ、毛ガニ、花咲ガニは四大カニと呼ばれ人気がありますが、その他にも美味しいカニは多いです。
「味の特徴」は私の主観及び口コミ等客観的な情報も参考に、これぞという点を一言にまとめてみました。
「価格」はGDFreak!さんより、豊洲市場における卸売平均価格の過去5年平均で最も高い月の価格を参考にさせていただきました。
なお花咲ガニ、紅ズワイガニ、クリガニ、タカアシガニは市場に出回る機会が少なくデータが収集できなかったので、ネット上の価格等を参考に大雑把な目安を高・中・低の三段階で表記しました。
それぞれのカニの詳細は以下の通り。
タラバガニ
タラバガニといえば、美味しいカニの筆頭として真っ先に名前があがる4大カニの一つ。
分類上はヤドカリ下目なので正真正銘のカニではないと玄人に批判される一面もありますが、うまい!デカい!高い!の三拍子そろったこのカニは「カニの王様」とも称されます。
タラバガニの旬
タラバガニの旬は年に2度あり、産卵期の4月〜5月、堅ガニが採れる11月〜2月が美味しい時期です。
年末、その年を締めくくる最後の贅沢としてタラバガニを用意するご家庭も多いのではないでしょうか。ボリュームたっぷりの身をかぶりついたときのあの満足感が、我が家では一年間の労のねぎらいに欠かせません。値段は高いですがやはり年末に食べたいカニだと個人的には思います。
タラバカニの値段
タラバカニの値段(通販価格の相場)は、最も値が付く年末年始の時期で1キロ1万円程のようです。
ズワイガニ
うまい!デカい!高い!のタラバに対し、ズワイガニは、繊細・柔らかい・高い!の三拍子で「カニの女王」と呼ばれ、大きく分けると以下の3種に分類されます。
名称 | 特徴 |
本ズワイガニ | オピリオ種。日本に輸入される殆どがこの種類 |
大ズワイガニ | バルダイ種。輸入されるズワイガニの1割程の漁獲量で希少。 |
紅ズワイガニ | オピリオ種、バルダイ種に比べると味が劣る。主に缶詰などで流通 |
希少なオオズワイガニが本ズワイガニより美味いかについては意見が分かれるようですが、紅ズワイガニの味はそれらに比べるとかなり劣ります。そしてズワイガニとは一般的には本ズワイガニを指すことが多いです。
更に、各地域で採れる上質な本ズワイガニにはブランドが付され、以下のような名称で出回っています。
名称 | 地域 |
松葉ガニ | 兵庫県・鳥取県・島根県 |
越前ガニ | 福井県 |
間人ガニ | 京都府 |
加能ガニ | 石川県 |
津居山ガニ | 兵庫県 |
舞鶴かに | 京都府 |
柴山ガニ | 兵庫県 |
これが全て同種の本ズワイガニなの?と意外に思う方も多いのではないでしょうか。「関サバ」「金華サバ」などブランドサバと同じように、ズワイガニにもブランドがあるんですよね。
ズワイガニの旬
ズワイガニの旬は一般的には冬と言われますが、オスかメスかで多少時期がズレるようです。
食べ頃の旬はオスが11月中旬から3月上旬くらいまで、メスは1月初旬までとなります。
また、地域によっても違います。
旬はズバリ冬!と言いたいところですが、それは日本海のズワイガニです。
北海道、特にオホーツク海ではズワイガニの旬は春の4~5月です。出典:かにの旬
日本海産のズワイガニは冬が旬、北海道産のズワイガニは春が旬と覚えておきましょう。
ズワイガニの値段
ズワイガニは季節や産地等により値幅が大きいですが、冬の旬の時期のノーブランド物で1キロ1万円程が相場のようです。
ブランドズワイガニはこの何倍も高価。例えば同じ冬の時期の松葉ガニは1キロ3万円程。
ちなみに松葉ガニは2018年に200万円、2020年には500万円で競り落とされ、ギネス世界記録に認定されています。
毛ガニ
「毛ガニ」カニ科目クリガニ科に属するカニの一種で、カニ味噌がうまいことで知られています。見た目がイマイチなのが玉に瑕ですが、ミソはたっぷり濃厚で、本当にカニが好きな方に支持されるカニです。
毛ガニの旬
毛ガニの旬はやはり場所によって異なるようで、以下の記事が参考になりました。
3月頃から夏の終わりにかけてはオホーツクが、夏は白老町沖が、9月頃から翌年3月頃までは十勝・釧路が、真冬の間は岩手県沖が、それぞれ旬となるといってよいでしょう。
産地と旬を確認して、美味しい毛ガニを選びたいですね。
毛ガニの値段
毛ガニの値段は、冬の時期で1キロ1万円程。タラバガニ、ズワイガニとほぼ同等の価格です。
花咲ガニ
花咲ガニは、日本では北海道東部でしか採れない希少性から「幻のカニ」などと呼ばれています。
タラバガニと同じヤドカリ下目で足は八本。トゲトゲが刺さって痛いので解体には軍手があるといいかもしれません。
花咲ガニの旬
花咲ガニの旬は7月〜9月。他のカニは産地により旬の時期が異なりますが、花咲ガニは産地が限定されるので、旬の時期も夏から変わらず分かりやすいですね。
なお、個人的には冬の花咲ガニはオススメしません。先日、毛ガニと花咲ガニを食べ比べてみましたが、一回り小ぶりの毛ガニの方がミソも身もぎっしり詰まっていました。
冬が旬のカニは他にたくさんいますから、花咲ガニは是非夏に味わいたいです。
花咲ガニの値段
花咲ガニの値段は、ネット通販価格を調べると1キロ8,000円程が相場のようです。
旬でない冬の時期でもあまり変動しないイメージがあります。カニ全般が縁起物として年末年始に需要が高いためか、冬でも同じくらいの価格で見かけることが多いです。
ワタリガニ
ワタリガニはカニ下目ワタリガニ科に分類されるカニの一種で、北海道南部から九州にまで幅広く生息します。堤防釣りでも釣れる割とポピュラーなカニです。
「ヒシガニ」とも呼ばれ、その種類は「ガザミ」と「タイワンガザミ」に大別されます。
「ガザミ」はメスの内子が絶品。「タイワンガザミ」は漁獲量が多く、ガザミより安価に手に入ります。
足が細いですが、付根のあたりの肉は食べられます。出汁は旨味があり、味噌汁やパスタに使うと最高。
ワタリガニの旬
ワタリガニの旬は、オスが5月から9月、メスが10月から1月と言われます。
身を楽しむなら夏の雄ガニ、内子を楽しむなら冬の雌ガニと覚えておきましょう。
ワタリガニの値段
ワタリガニは、カットされた小さなものなら1kg1500円(100g150円)くらいから手に入りますが、特大ワタリガニは1キロ7000円〜8000円するようです。
時期や産地によって価格差が激しい印象。
安いワタリガニでも、出汁に使うなら十分美味しく、コスパの高いカニだと思います。
クリガニ
クリガニは、北海道太平洋岸、オホーツク海などに生息するカニです。
毛ガニの偽物感が漂っていますが、分類ではクリガニは「クリガニ科クリガニ属」、対する毛ガニは「クリガニ科ケガニ属」…学術的にはクリガニの方が立場が上っぽい感じもします。
クリガニの旬
クリガニは春から夏にかけてが旬です。
そして毛ガニと同種だからか、やはりミソがうまいです。
市場に出回ることが少なくお店ではなかなか見かけませんが、旬の時期は毛ガニより安価でおいしい茹でたてが食べられるので、私は見かけたらいつも即買いしています。
クリガニの値段
クリガニの値段については市場の取引データが入手できませんでしたが、先日、魚屋で見かけたクリガニは、活ガニが一匹380円という破格で投げ売りされていました。
その安さとは裏腹に、毛ガニと同様ミソも身も美味しく、非常にコスパの高いカニです。
紅ズワイガニ
紅ズワイガニはケセンガニ科ズワイガニ属に分類されるズワイガニの仲間です。日本海や関東以北の太平洋の深海に生息しています。
茹でなくても赤くて食欲をそそりますが、先述の通り本ズワイガニと比べると味は落ちます。缶詰などの加工品、また回転寿司のカニ味噌には紅ズワイガニのものが使われることが多いようです。
紅ズワイガニの旬
紅ズワイガニは、温度変化の少ない深海に生息しているため、季節によって極端に味が変化することはないようです。
採れたてが当然美味しいので、各地域の漁獲時期を参考にすると良さそうです。山陰・北海道北部は秋〜冬、新潟・石川・北海道南部は春〜夏が盛んなようですね。旬の食材百科さんの記事が参考になりました。
紅ズワイガニの値段
紅ズワイガニの値段は本ズワイガニと比べると非常に安価です。先日、行きつけの魚屋では一匹680円という衝撃価格で並んでいました。味は劣りますが満足感は価格以上で、クリガニ同様コスパの高いカニだと思います。
また、本ズワイガニ並みの価格で流通する紅ズワイガニも存在します。兵庫県の香住港で穫れる紅ズワイガニは「香住ガニ」と呼ばれ、1kg6000〜7000円程で見かけます。
甘くてみずみずしいと味にも定評があるようで、紅ズワイガニだからといって一概に本ズワイガニより味が劣るとも言い切れなさそうです。
カニの種類まとめ
以上、カニの種類についてまとめました。
- カニの種類は世界で8000、日本で1000以上
- 食べられるカニの種類はそれほど多くない
- カニの旬は種類や産地によって異なる
- タラバガニ、ズワイガニ、毛ガニ、花咲ガニは四大カニの値段は1kg8000円から一万円程
- クリガニや紅ズワイなど四大カニ以外のカニはコストパフォーマンスが高い
カニはなるべく旬のものを選んで食べるに限ります。スーパーなどでカニを見かけたら種類や産地を確認して、安くて美味しいものをゲットしましょう。
この記事がその一助になれば幸いです。
また、カニを食べ比べて、私の偏見満載の「美味しいカニランキング」を作ってみたのでご参考まで。
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なお、カレイやイカの種類についても以下の記事にまとめているのでこちらもご参考ください。
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