5月の真鯛釣行から、約3カ月。
完膚無きまでに打ちのめされたあの日…。
これまでにない敗北感と、やり場のない憤り…。
悲惨な記憶が脳裏に焼き付き、悪夢にうなされる日々が続きました。
(前回の釣行についてはこちら↓)
今回はその雪辱を果たすべく、惨敗の地、静岡西伊豆へ竿マキコボシ釣りのリベンジに向かいました。
am 5:20
貸しボート屋に到着。既に2組程の先客が出船準備している模様。私も急ぎめに準備を始めます。
日焼け止めを足首まで塗り固めて準備万端。いざ戦場へ!
am 5:40~
釣り場にボート係留完了。今回係留したポイントは、前回、子連れ釣り師が私の目の前で真鯛を釣り上げた場所…。相手のフンドシで相撲をとるのか?と言われそうですが、どんな手段を使っても釣り上げなければならないのです。プライドをかなぐり捨てて挑む一戦。
(負けられない…!)
胸の中で燃え上がる闘志をLIPに乗せて、早速第一投目。
…カタコトカタコト…っぐっ…
…え?
どうやらLIPが仕掛けから離れず竿に重みが…気合いが空回りし、まさかの失投。
…と、仕掛けを引き上げると少し気になる事が。針はLIPにぐるぐる巻いた糸に隠れているのですが、なぜか付け餌が付いていない状態なのです。
疑問を抱きながらも、糸よれをとり、ついでにミチイトの巻きグセを伸ばし、仕切り直しで第2投目。
…カタカタ…ゴンっ…
…カタカタ…ゴンゴンっ…っぐっ…。
…あれ…またも失投。でも今回の反応で原因はわかりました。LIPがタナヘ到達する前に、雑魚がちょっかいを出している模様。針がLIPから離れる前に、付け餌をむしりとっているようです。
ですが、もともと雑魚を避けて仕掛けを本命のタナまで送り込むことがマキコボシ釣りの真髄。雑魚の小突き程度でお祭りしていては本末転倒です。
(どうすっぺかなぁ…。)
関東育ちの私の思考が方言化するほど考えあぐねた結果、通常比1.35倍の力でLIPに仕掛けを巻き付けることにしました。
そして第3投目。実際どれほどの倍率で力が加わったのかは全く定かでありませんが、とにかくいつもより強めに巻くことで失投を防ぐことができました。
…カタコト…カタコト…ゴンっ…カタコト…ふわっ
仕掛けが無事タナに到達。そしてその直後、竿先が「くいくいっ」と反応。…明らかに小物の魚信。
仕方ないので引き上げると、15センチ程の小サバでした。(犯人は君か…。)
そしてここから、この小サバ軍団との壮絶なバトルが始まりました。
5投!6投!7投!
小サバ!小サバ!小サバ!
8投!9投!10投!
小サバ!小アジ!小サバ!
絶妙な割合で影武者小アジを無意味に繰り出しつつ、絶え間ない猛攻を仕掛けてきます。
(…参ったなあ)
うつむきがちに餌のオキアミブロックをほぐしていると、ふとあることに気がつきました。
今日のオキアミ、型がいい!
いつも餌用に買うオキアミフレッシュパックLLの質が、今日はすこぶる良いのです。よし、相手が数で攻めてくるなら、こちらは質で勝負だ!
そこで小サバ軍団に対抗すべく、少数精鋭の特効隊「オキアミ七匹の侍」を結成しました。
選ばれた粒揃いのオキアミ逹
心なしか自信に満ち溢れて見える侍
この七匹の侍を、ここぞという場面で投入するという戦略。そして、作戦会議と写真撮影に貴重な時間を割き間が空いた今この時こそ、小サバ軍団の間隙を突く絶好の機会!すかさず一匹目の侍を投入!
…カタコトカタコト…ふわっ
無事タナに到達。しかも先程まで止む間のなかった小突きの反応が全くありません。嵐の直後の静寂は大物接近のサイン。
(…これは、マダイの気配…)
仕掛け投入から約2分後、クラッチを切りゆっくりとミチイトを送り込み始めたところ…
ズキューーーーーン!!!
ものすごい勢いでスプールが逆回転!あわてて親指で押さえ、二巻きしてアワセを入れると
(あれ、…軽い??)
魚は確かに付いている。ただ、明らかに真鯛とは違う、かよわい引き。まさか…まさか?…
アジ(15センチ)。
「影武者…。」
…回遊するアジってなんの躊躇もなく餌に飛び付いてくるので、浮き釣りで当たると、ウキがスパッと気持ちよく消し込むんですよね、それと全く同じ反応でした。
この影武者の一撃は、私の気力を繋ぎ止めていたモチベーションの糸を、気持ちいいくらいスパッと
切り裂いていきました…。
それ以降、全く気持ちが入りません。言葉では表せない脱力感。強いて言葉で表すなら
「あへ、あへあへ(°Д°)」
言葉で表しきれず、つい顔文字を使用してしまいましたが、そんな感じでしょうか。マダイのタナまで仕掛けを落とし込む気力が完全になくなり、ボートから見える表層のコサバを10匹ほどお土産用に釣り上げ、無念の帰還…。
釣れない…。竿マキコボシ釣りを本ブログで紹介してからというもの、全く釣れなくなってしまった…。次回は良い報告ができますように…。