「投げサビキ」という釣り方をご存知でしょうか?飛ばしサビキや遠投サビキとも呼ばれ、文字通りサビキ仕掛けを沖へ遠投する釣法です。
通常のサビキ釣りではなかなか釣れない中型クラスの魚を狙うことができ、小物の数釣りからワンランク上の釣りに挑戦したい方にオススメの釣り方です。
より広範囲を探ることができることがこの釣りのメリット…ですが、中にはサビキを沖へ投げたら逆に釣れなくなったと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「投げサビキ」の仕掛けに触れつつ、上手く釣れない場合の対処法をご紹介したいと思います。
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投げサビキの仕掛け
まずは投げサビキの基本的な仕掛けについて整理します。必要な道具は以下の通り。
- 竿(遠投磯竿3〜4号)
- リール(3000〜4000番のスピニングリール)
- ミチイト(ナイロン4号)
- ウキ止め
- ウキ(6〜8号)
- プラカゴ
- サビキ仕掛け
- オモリ(6〜8号)
手持ちの道具に合わせてタックルや仕掛けの重さのバランスは適宜調整して良いと思います。例えば遠投磯竿4号であれば、12号くらいのオモリでも問題なく飛ばせます。その際はウキの号数も合わせるようにしましょう。
なお、上記はHONDA釣り倶楽部さんの記事から抜粋させていただいた一例です。基本的な釣り方はそこに分かりやすく紹介されているので、ここでの説明は割愛します。
投げサビキに適した竿
私がオススメする、投げサビキに適した竿は「シマノ ホリデー磯」です。
信頼性の高い老舗釣具メーカーのロングセラーモデルで、初心者の万能竿として最適。この竿の詳細は以下の記事でまとめています。
シマノ「ホリデー磯(holiday ISO)」は、海釣り用の入門竿として、初心者を中心に多くの釣り人に使用されている、超人気釣竿です。私が初めて購入した磯竿も「ホリデー磯」で、当時から人気でしたが、もう10年以上前の話になるので相当[…]
投げサビキにはホリデー磯の3号〜4号 450PTS(4.5m遠投仕様)が適していると思います。
投げサビキに適したリール
私がオススメする投げサビキに適したリールは「ダイワ ワールドスピン」です。
投げサビキでは、太めのラインで重めの仕掛けを遠投し、主に中型青物をターゲットにします。細いラインでグレ・チヌとやり取りする訳でも、大型青物を想定している訳でもないため、そこまで高性能なリールは必要ないと考えます。
機能の高いリールを使用するに越したことはありませんが、コスパを踏まえてリールを選定するなら、老舗釣具メーカーのエントリーモデルで十分と考えます。
飛距離も考慮すると、投げサビキにはこのリールの3000番が適していると思います。
なお、ダイワ ワールドスピンの詳細は以下の記事でも紹介しています。
海釣りで初心者・子供が使用するビギナー向けリールをお探しなら、「ダイワ(DAIWA) ワールドスピン」がおすすめです。このワールドスピンは、私が子供用に初めて買ったリール。値段のわりに丈夫で、今でも家族釣りで大活躍しています。[…]
投げサビキで釣れない時の対処法を紹介
さて、上記の投げサビキ仕掛けで魚が釣れない時どう対処すればよいのか。ここではその原因を整理し、対処法としての釣り方や仕掛けを紹介します。
投げサビキで釣れない原因
なぜ投げサビキで魚が釣れないのか、その主な原因として考えられるのが次の2点です。
- 魚のいるタナに仕掛けが届いていない
- 魚へのアピールが足りない
そこで上記2点の原因を踏まえて、釣り方や仕掛けを調整していきます。
タナを調整してみる
投げサビキで釣れない場合、まずはタナを調整してみましょう。
魚のいない場所でエサを撒き続け、寄ってくるのを待つのも策の一つですが、せっかく探索力の高い投げサビキ仕掛けを使うなら、積極的に釣れるタナを探っていくべきかと思います。
基本的に魚は底付近に多くいます。また夏場は青物が表層を回遊します。
投げサビキは底を取るのに手間がかかるのでその作業を省いて中途半端なタナで釣りをしがちですが、仕掛けを投げたタナに運良く魚がいた…というだけではなかなか釣果は上がってきません。
底を取り水深を把握した上で、底付近を狙う、または夏場なら中層から表層を狙うなどしっかりと目的を定めると釣果に繋がりやすいです。
なお、投げサビキでの底の取り方は以下の通りです。
- ウキ止め糸の位置を、仕掛けの末端から竿一本分の場所にセットする。※ポイントの水深が大体わかっているならその長さに合わせてウキ止めを調整してください。
- 仕掛けをポイントに投入する。その時、ウキが寝て入ればウキ下が長すぎ、ウキが立っていればウキ下が底に達していないことになる。
- ②のウキの様子に合わせ、ウキ下が長ければ1m短く、ウキ下が短ければ1m長くなるようウキ止めを動かす。
この方法で的確に水深を把握し、まずは底の魚から探っていきましょう。
仕掛けを変えてみる
投げサビキ釣りでタナ調整しても効果がない場合、仕掛けを変えると魚の食いが良くなることがあります。
サビキ仕掛けには、「スキンサビキ」「魚皮サビキ」「トリックサビキ」の3種類の仕掛けがあります。それぞれの特徴は以下の通り。
- スキンサビキはアジの実績が最も高い定番仕掛け。オキアミに似せたピンクスキンは安定した釣果が期待できる。
- 魚皮サビキは食い渋り時に効果的。ハゲ皮、サバ皮など自然素材で魚の警戒心を軽減できる。
- トリックサビキはアミエビを擦り付けるので最も食いがいい。ただし餌が外れやすいため投げサビキには不向き。
どの種類の仕掛けが好まれるかは状況次第ですが、定番のスキンサビキと魚皮サビキを中心に試してみてみましょう。
また、アタリはあるけど針がかりしない場合は、針の小さい仕掛けに変えてみましょう。
針に餌を付けてみる
投げサビキで底を攻めても釣れない場合、針に餌を付けてみるのも手段の一つです。
サビキの針は疑似餌針なので、本来餌をつける必要はないのですが、餌を付けることで魚へより強くアピールできます。
まずはオキアミ、それでも釣れない場合は邪道ですがアオイソメを付けてみましょう。この裏ワザは、子供でも簡単に魚が釣れる方法として以下の記事でも紹介しています。
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底を虫エサで攻めれば、大概の場合ボウズは逃れられるはずです。
私の投げサビキ必釣法
投げサビキで何をやっても釣れない場合、私が奥の手としている必釣法があります。
その名も「ぶっこみサビキ」。
出典:株式会社ささめ針
上図の通り、ウキの代わりにカゴ分の浮力のフロート玉をセットし、海底でサビキを立たせる釣り方です。
ぶっこみサビキは、沖を回遊する中型〜大型アジを狙う釣り方ですが、魚影の濃い海底へ確実に仕掛けを落とすことができるため、アジに限らず何かしらの魚が反応してくる可能性が高いです。
この仕掛けにエサも付けて投入するとより効果的。
ぶっこみサビキ仕掛けはセットで売っているので、私もいくつかストックしています。
投げサビキの仕掛けと釣れない時の対処法まとめ
以上、投げサビキの仕掛けと釣れない時の対処法でした。
仕掛けについては、
- タックルは遠投磯竿とスピニングリール。どちらも高性能でなくてOK。
また、釣れない時の対処法については、
- 水深を把握し、底を中心に攻める。
- 仕掛けを変えてみる。スキンサビキと魚皮サビキを使い分け、針の大きさにも注意する。
- 針にエサを付けてみる。オキアミで釣れなければアオイソメが効果的。
- ぶっこみサビキで確実に底を取り、針にエサを付けてみる。
我が家のファミリーフィッシングでは、子供はサビキ釣りで足元狙い、私は投げサビキで沖狙いと広範囲を探ることで、比較的安定した釣果を得ることができています。
投げサビキをマスターして海釣りをもっと楽しみましょう。この記事がその一助となれば幸いです。