夏から秋にかけて海を賑わせてくれる青物の代表格「ソウダガツオ」。
船からはもちろん、堤防からの餌釣り、ルアー釣りでも狙うことができ、針にかかると力強い引きで釣り人を楽しませてくれます。その激しい引き味に惹かれ、専門に狙うファンも少なくありません。
そんなソウダガツオに、ひとつ大きな欠点が。それは…
…美味しくない!!
魚としてかなり痛い、残念過ぎる短所。
ソウダガツオは引き味が良く、陸っぱりからルアーやかご釣りで狙う方には人気なのですが、船釣りになると逆に釣れすぎて外道として疎まれる面もあります。
そこでせめて美味しければ救えるのに…どうしてそんなに不味いのか…。
そんなソウダガツオを美味しく食べられたら…そこで今回は、このお魚をなんとか美味しく食べてあげるため、「ソウダガツオ料理」を研究し、レシピにまとめてみることにしました。
マルソウダとヒラソウダ
まず、ソウダガツオは大別すると「マルソウダ」と「ヒラソウダ」に分けられ、おいしい食べ方も異なります。
ちなみにマルソウダとヒラソウダの見分け方は以下を参照。
「ヒラソウダ」なら大当たり。血合も比較的少なく脂ものっているので刺身かたたきで食べましょう。
「マルソウダ」は血合が多く、よくまずいまずいと言われるのがこちら。今回はこの「マルソウダ」のおいしいレシピを研究したいと思います。
マルソウダの甘露煮
美味しさ:
難易度 :
ソウダガツオを甘露煮にしてみました。身を一口大に切って辛めに煮付けただけ。作り方は非常に簡単。
材料
- ソウダガツオ 1尾
- 生姜 1片
- 醤油 大さじ4
- 酒 大さじ3
- みりん 大さじ3
- 砂糖 大さじ1
- 水 100cc
作り方
- 生姜の皮をむき、細切りにする。
- ソウダガツオを三枚におろし、適当に小骨を取り除き、一口大に切る。
- 材料を全て鍋に投入し、蓋をして火にかける。沸騰したら弱めの中火で10分煮込む。
- ソウダガツオだけを皿に移し、生姜と煮汁だけ中火で、鍋の蓋を開けた状態で煮込む。
- 煮汁にとろみがでてきてら再びソウダガツオを投入し、絡めたら完成。
感想
カツオ独特の癖をごまかすために、生姜や調味料をかなり多めに入れ、更に煮汁をとろみが出るまで煮詰めてみた結果、ちょっとしょっぱ過ぎる代物に。
あまりの塩辛さに、一粒でご飯一杯いけます。タラコとか筋子並みの塩分感。これはこれでお酒のおつまみにはいいかもしれませんが…ちょっと失敗かも(笑)。次回はもっと砂糖を加えてみよう。
マルソウダのみりん干し
美味しさ:
難易度 :
ソウダガツオをみりん干しにしてみました。…が、焼きすぎ&キッチン暗すぎで、なんとも映えない写真(笑)。味はそこそこ。
材料
- ソウダガツオ 半身
- 濃口醤油 100cc
- みりん 100cc
- 酒 50cc
- 砂糖 大さじ3
- 塩 少々
- 白ゴマ 少々
作り方
- ソウダガツオを三枚におろす。この時、血や汚れを水道水で洗い流し、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る。
- おろした半身に塩をふり、冷蔵庫で一時間ほど寝かせる。
- 濃口醤油、みりん、酒、砂糖を混ぜ合わせ、軽く沸騰させてアルコールを飛ばし、冷ましておく。これがつけ汁になる。
- 冷蔵庫から出したソウダガツオをさっと水で洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取る。
- 3のつけ汁をバット等の容器にいれ、ソウダガツオを入れ冷蔵庫で5時間ほど漬け込む。次にひっくり返して更に2時間漬け込む。
- 5のソウダガツオをつけ汁から取り出し、キッチンペーパーで汁気を取り、白ゴマをお好みで身の部分に振りかける。
- 干物かごなどに入れ、日の当たる風通しの良い場所で半日干す。(今回は昼の12時から夕方6時まで)
- 水気がなくなり表面がつやつやになったら干物の完成。
- グリルなどで焼いて出来上がり。
感想
釣れるのが夏場なので、どうしても夏に干さざるを得ないのですが、腐ってしまうのではとかなり心配でした…。釣った後に血抜きをし、鮮度の良い状態で作ることが大事かなと思います。
そこそこ旨いのですが、若干臭味が残り、やはり本家のサバみりんには敵いませんでした。これも酒のつまみには良いですね。
ソウダガツオ料理まとめ
まずいと評判のソウダガツオ(特にマルソウダ)を美味しく食べるための料理研究でしたが、甘露煮もみりん干しもいまいちな結果に終わりました。
調味料の割合や火加減の問題もあるかもしれないので、何回か作ってみてクオリティを上げてみたいとおもいます。
また同時に、レシピの数もまだまだ少ないので、釣った都度色々試して追加していきたいと思います。
なお、魚の調理には寄生虫がつきもの。正しい知識を持って適切に処理しましょう。以下の記事に詳細をまとめました。
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以上、皆さんの参考になれば幸いです。