【新釣法】竿マキコボシ釣りで真鯛を半日で11尾釣り上げた手順を公開!

マダイ40cm超。

釣り師のステータスとして誇れる実績だと思いますが、このクラスの真鯛を入れ食いで釣り上げられる凄まじい釣法があります。

その名も、竿マキコボシ釣法(竿巻きこぼし釣り)

私は数年前からこの釣りに魅了され、以来、シーズンになると毎年この釣法でマダイを狙いに出かけます。

「竿マキコボシ釣り」は最近開発された知る人ぞ知る釣法で、参考になる情報がなかなか見つかりません。私がこの釣り方を知ったのも偶然で、伊豆へ真鯛を釣りに行った際にお世話になったボート屋さんから教わりました。

そこから多少手を加えているので基本の釣り方と異なる部分があるかもしれませんが、今回はその竿巻きこぼし釣りの特徴と魅力、必要な道具、釣り方の手順をご紹介したいと思います。

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竿マキコボシ釣りの特徴と魅力

大きな魚

竿まきこぼし釣りは、端的に言うと静岡県の伊豆発祥の伝統釣法「まきこぼし釣り」を、竿とリールを使いアレンジした釣り方です。

道糸にハリスを直結するだけの究極にシンプルな仕掛けを、コマセを盛った砂タイルに巻きつけ、タナまで落とし込み魚を釣ります。

竿まきこぼし釣りの特徴

竿まきこぼし釣りの特徴は次の通りです。

  • 魚に違和感を与えず食わせることができる
  • 繊細なアタリが取れる
  • ヒット後のバラしが少ない

魚に違和感を与えない

竿まきこぼし釣りにはテンビン、カゴ、ウキなど余計な仕掛けを使用しません。糸と針のみという極めてシンプルな仕掛けを使います。

これにより餌は潮に任せて自然に漂うため、魚に違和感を与えず食わせることができます。

繊細なアタりが取れる

竿巻きこぼし釣りのシンプルな仕掛けは、アタリの感度向上にも繋がります。

餌をくわえただけでも竿先に反応が出るため、積極的に合わせを入れる「攻めの釣り」が可能で、食い渋る状況でも釣果を出すことが出来ます。

ヒット後のバラしが少ない

更に、竿まきこぼし釣りではヒット後のバラしが非常に少なくなります。

理由はやはり仕掛けのシンプルさにあります。コマセ釣りではテンビンから先のハリスを手でたぐる必要があり、そこでテンションが緩まりバラすことが多いのですが、竿まきこぼし釣りはタモ入れ直前まで竿でやりとりができるため最後まで魚に隙を与えずファイトできます

竿まきこぼし釣りの魅力

ここで、かれこれ10年間竿まきこぼし釣りにハマっている私が感じるこの釣りの魅力をご紹介します。

まず、先述したようにコマセ釣りと比較して有利に釣りを展開できることが最大の魅力でしょう。早朝~11:00までの半日足らずの間に、40㎝前後の真鯛を11匹釣り上げたこともあります。クーラーが満杯になったので引き上げましたが、続けていたら20尾は超えていたかもしれません。

また、魚の重みを直に感じるエキサイティングなファイトが楽しめることも魅力です。一度あの引き味を覚えてしまうと、他の釣りが味気なく思えてしまいます。

手漕ぎボートから波の穏やかな湾内で釣りをするので、船酔いすることもありませんし、自分のペースで周囲に気を使わず楽しめることも魅力です。

魚の豪快な引きを感じたい!場所取りや周囲への気遣い抜きで気楽に楽しみたい!人と違う釣り方で釣果に差をつけたい!という方にお勧めの釣り方だと思います。

竿まきこぼし釣りに必要な道具

竿まきこぼし釣りに必要な道具は以下の通りです。

  1. 【竿】長さ150㎝程 錘負荷30号程 調子5:5〜7:3
  2. 【リール】カウンター付き両軸リール
  3. 【道糸】フロロカーボン5号
  4. 【ハリス】フロロカーボン 4号 7m程度
  5. 【針】真鯛9号〜11号
  6. 【砂タイル】LIP(ローインパクトプレート)
  7. 【オモリ】水深測り用 ナス30号
  8. 【タモ】直径50㎝程の大きいもの
  9. 【クーラーボックス】お好みのもの
  10. 【餌】オキアミ(L~LL) 付け餌用1パック、アミ 1kg(半日分)
  11. 【その他】・ハサミ・タオル・水汲みバケツ・ライフジャケット(ライフジャケットはボート屋で無料で貸し出していることが多い)

特に⑥ローインパクトプレートは、店頭では地元の釣具屋さんにしか扱いがないため、私はネットでまとめ買いしています。

釣り方の手順(ボートの予約から)

竿まきこぼし釣りの釣り方の手順を以下に記します。初心者の方にも挑戦していただけるようにボートの予約方法からメモしてみました。

①ボート屋に予約を入れる。

「○月○日に、○人で手漕ぎボートをお借りしたいのですが…」といった具合。私は普段2週間以上前には予約を入れます。

②ボート屋で受付を済ませて乗船

当日、ボート屋で受付を済ませましょう。料金が先払いか後払いかはお店によりけりです。

乗船後、ポイントまで引っ張ってくれるサービスの良いお店もありますが、ボートの漕ぎ方は事前に調べて臨みましょう。

基本的に海でボートが出せる場所は波が穏やかな湾内なので漕ぎやすいですが、初めはできれば二人で乗船することをお勧めします。(もし何かあっても助け合えるので。)

③ポイント到着 釣り開始!

Ⅰ 準備

竿にリールをセットして道糸に仕掛けを直結する。

ヨリモドシは使用しなくても対応可能です。その分、仕掛けがヨレて絡まるリスクは高くなりますが、釣果には大して影響ないように感じます。

ヨリモドシを使用する場合は、ガイドの大きい竿を用意する必要があるのですが、通常の船竿で対応出来るものは少ないです。

Ⅱ 水深を測る

針が水面にくる場所でリールのカウンターを0にリセットした後、針にオモリ(ナス30号等)を引っかけ、落ちないようにゴム菅を刺し留めて海底に落としていく。

水深が測れたら、底から3~5メートルほど巻き上げる。水深にもよりますが、マダイなら底から1~7メートル付近にいることが多いです。

Ⅲ 手繰って巻き上げ

タナを合わせたら、リールを使わず手で道糸を手繰り、針先に行き着いたらオモリを外す。

手繰った道糸は船の中には入れず、海に入れる。(船に入れると絡まってしまいます。)

Ⅳ 餌をセットする

針にオキアミを刺し、LIPの上に乗せ、その上にアミエビを玉子一個分くらい掴んで乗せ、ハリスをLIPにグルグルと結構強めに巻いていく。(ハリスと道糸の継ぎ目まで巻く。)
竿まきこぼし釣りでの仕掛けの巻き方
こうして…
マキコボシ釣りでリップにオキアミを乗せる
こうやって…
巻きこぼしでのローインパクトプレートの使い方
こんな感じ。

なお、オキアミを刺した針をLIPに乗せる際は、針先を2、3匹の他のオキアミでサンドしてあげるとライントラブルを軽減できます。

Ⅴ 仕掛けを落とす

LIPを海面に置くようにして静かに沈める。20秒程経つと、竿先にLIPの重みを感じます。(アタリと間違えて合わせないように!)コロコロコロコロ…と竿先に伝わる振動は、LIPに巻かれたハリスがほどけている証拠です。

10秒程経つと、フワッとLIPが完全に離れる感覚があります。この直後の数秒間が1度目の食い付きポイントです。竿先に精神を集中しましょう。

あたりがなければ、60秒ほど待ち、その後、リールから親指で少しずつ道糸を送り出して行きます。この最中が2度目の食い付きポイント。

水深一杯まで糸を出してアタリを待ちます。

Ⅵ 仕掛けの回収

アタリがなければ仕掛けを回収する。

リールを巻いて回収すると、また仕掛けをタナまでの長さ分引き出さなくてはならないので、手繰って回収します。Ⅲの時と同じように手繰った糸は海に入れます。

針先まで行き着いたら、Ⅳ~Ⅵを繰り返します。

以上、これだけの説明ではなかなかイメージがつきにくいかもしれませんが、1度手順をつかめば非常に簡単です。

半日でマダイ11尾の大漁!

竿まきこぼし釣りは、仕掛けをピンポイントで狙ったタナに送り込むことができ、かつ繊細なアタリに対応できるため、群れに遭遇するととてつもない釣果を叩き出すことがあります。

私がこの釣りでマダイを11尾釣った日は大潮の日曜日でした。(手順は前項をご参照ください。)

am6:30から釣り始め、3時間で真鯛2尾とまずまずの釣果。更にam10:30頃から突如爆釣タイムに突入!

はじめの4尾程は完全にむこう合わせ。鰺のアタリのように竿先が一瞬で海面に突き刺さりました。

正に入れ食い状態で魚を締める暇もなく、仕掛けを落とす→LIPが離れた直後に食う→釣り上げる→仕掛けを落とす…の作業を、一定のリズムで単調に続けていると、次第にタナが上がってきたようで、まだハリスに巻かれた状態のLIPに、真鯛達が猛烈に突進を繰り返して来るのが竿から伝わってきました…。これでハリスが絡まりタイムロス。

気を取り直して、タナを底3mから底5mに上げるも、まだLIPが離れる前に食いついてくる様子。更にもう1mあげることに。

すると突進は止みましたが、やはりLIPが離れた直後にアタリがありました。しかし今度は竿先をゆっくり押さえ込むような慎重な反応。ここは思い切り合わせを入れて、更に1匹確保。

それ以降の数回も同じ魚信で、大きく合わせを入れ、うち半分は掛かりが甘く途中でばらすも、数尾追加。

もう何尾釣れたか分からなくなってきたところで、かなり風が強くなってきたことに気づきました。白波が立ってる…冷や汗をかきながらも最後にもう1尾釣り上げ、急いで上陸。am11:00に無事帰還。

クーラーボックス満杯。これがあるから釣りはやめられない。というか、竿まきこぼし釣り、凄すぎる!

ちなみに後日、テンビン仕掛けとの釣果の差を比較したいと考え、同じボートに2人乗り、テンビン仕掛けと竿巻きこぼしを同時に試したことがありますがボウズに終わりました。それも3連続です。

コマセの帯が別れて、真鯛が散ってしまうのかもしれません。複数人でボートに乗るときは釣り方とタナを統一することをおすすめします。

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まとめ

ということで、竿まきこぼし釣りの特徴と魅力、必要な道具、釣り方の手順などについて、この釣りの楽しさを共感してくれる人が増えるといいなと思い載せてみました。

なお、この釣り方で私が使っている竿やリールについては、以下の記事で別途紹介していますので興味がありましたらご覧ください。

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釣竿とリール

また、真鯛が釣れる時期は5月と9月~10月が最盛期。でも基本的には年間を通して釣れます。場所は西伊豆でしょう。是非挑戦してみてください。

爆釣をお祈りしています。

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大漁に釣れた真鯛
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